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高次脳機能障害の判例

過去に裁判所で出た高次脳機能障害に関する判例をご紹介いたします。
 

男子 嘱託勤務 事故時43歳 5級2号(京都地裁平成17年12月15日)

①被害者:男子 嘱託勤務(商品部にてデザイン業務に従事していた)
②傷害の内容:脳挫傷,急性硬膜外血腫,頭蓋骨骨折,外傷性くも膜下出血
易怒性,記銘力低下,感情失禁,社会的適応性の障害(高次脳機能障害),外傷後てんかん発作
③自賠責で認定された等級:5級2号

裁判所の判断

①休業損害:82万8306円
②入通院慰謝料:120万円
③逸失利益:4596万8996円
④後遺障害慰謝料:1700万円
⑤将来の介助費用:1460万2737円

コメント

本件では,自賠責の後遺障害等級認定で認定された等級についての争いはありませんでしたが,裁判所は,労働能力喪失率について,赤本基準よりも高い85%を認めました。
 
 

女子 高校1年生 事故時15歳 3級3号(札幌高裁平成18年5月26日)

①被害者:女子 高校1年生
②傷害の内容:集中力の低下,記銘力,記憶障害(高次脳機能障害)
③自賠責で認定された等級:3級3号

裁判所の判断

①入通院慰謝料:190万円
②逸失利益:8605万9619円
③後遺障害慰謝料:1990万円

コメント

本件では,控訴人が高次脳機能障害であるかについての争いがありました。
裁判所は,「本件で採用するに足りる専門家の意見は,肯定説と条件付肯定説となった。
そして,当裁判所の判断は,司法上の判断であり,医学上の厳密な意味での科学的判断ではなく,本件事故直後の控訴人の症状と日常生活における行動をも検討し…,なおかつ,外傷性による高次脳機能障害は,近時においてようやく社会的認識が定着しつつあるものであり,今後もその解明が期待される分野であるため,現在の臨床現場等では脳機能障害と認識されにくい場合があり,また,昏睡や外見上の所見を伴わない場合は,その診断が極めて困難となる場合があり得るため,真に高次脳機能障害に該当する者に対する保護に欠ける場合があることも考慮し,当裁判所は,控訴人が本件事故により高次脳機能障害を負ったと判断する。」と判示し,高次脳機能障害を肯定しました。
 

女子 会社員 事故時26歳 併合6級(高次脳機能障害については7級4号)(名古屋地裁平成18年1月20日)

①被害者:女子 会社員(プログラマー)
②傷害の内容:脳挫傷,肺挫傷,下顎骨骨折,右股関節脱臼骨折,両鎖骨骨折,肋骨骨折,右動眼神経麻痺等,
 右動眼神経麻痺,嗅覚低下,右股関節痛による歩行困難,記憶,記銘力障害,性格の変化(高次脳機能障害)
②:自賠責で認定された等級:併合6級(高次脳機能障害については7級4号)

裁判所の判断

①休業損害:1344万8754円
②入通院慰謝料:300万円
③逸失利益:5541万1096円
④後遺障害慰謝料:1200万円
⑤将来の眼鏡代:66万5043円

コメント

本件では,後遺障害の程度と労働能力喪失率が争点になりました。自賠責では併合6級(高次脳機能障害については7級4号)と認められ,裁判所は,認定事実と原告本人尋問の結果及び弁論の全趣旨を総合したうえで,自賠責同様併合6級(高次脳機能障害については7級4号)としました。
労働能力喪失率については,原告の記憶力及び記銘力の障害の程度が強いことを考慮すると,実際に一般の就労を果たして,これを維持するには,非常な困難が伴うことが認められるとして,後遺障害等級6級の赤本基準である67%より高い,75%を認めました。
 

男子 保育園児 事故時5歳 1級(名古屋高裁平成19年2月16日)

①被害者:男子 保育園児
②傷害の内容:脳挫傷
他覚的所見として高次脳機能障害により知能年齢(精神年齢)が3歳程度であり,自制力に乏しく,自己の行動の危険性について十分な理解力はない。補助具や介助なしでの独歩はできず,食事動作は不十分ながら辛うじて自立しているが,衣服の着脱,排せつには介助を要する。したがって,将来にわたって,常時の見守り及び身体介助の双方が必要である。
④自賠責で認定された等級:1級

裁判所の判断

①付添看護料:708万円
②将来介護料:1億3442万9500円
③入通院慰謝料:334万円
④逸失利益:5900万5405円
⑤後遺障害慰謝料:2700万円
⑥住宅改造費:796万2491円
⑦自動車購入費及び車両改造費:316万9408円
⑧将来装具費:338万7194円
⑨介護者の慰謝料:200万円

コメント

本件は,事故時5歳の男子が高次脳機能障害として自賠責後遺障害等級1級と認定され,1億3442万9500円という高額の将来介護料が認められた事案です。
 
 

男子 会社員 事故時34歳 併合3級(東京地裁平成21年7月23日)

①被害者:男子 会社員
②傷害の内容:脳挫傷,急性硬膜下血腫,右足関節脱臼骨折,左肘関節脱臼,右下腿挫創等,右足関節の可動域制限,
 高次脳機能障害,外貌醜状,左耳の耳鳴り
③自賠責で認定された等級:併合3級(高次脳機能障害については5級2号)

裁判所の判断

①休業損害:2467万3608円
②後遺障害逸失利益:6991万6783円
③介護費:553万5000円
④将来介護費:1878万9105円
⑤入通院慰謝料:320万円
⑥後遺障害慰謝料:1700万円

5. コメント

本件は,事故時34歳の男子が,高次脳機能障害として自賠責後遺障害等級5級2号と認定され(他の障害と併合して3級),将来の介護費として日額3000円が認められた事案です。
 

高次脳機能障害の詳しい説明はこちら

高次脳機能障害は、一見普通に見えるため、特に問題がないように思われがちですが、事故前と比べて、記憶力や集中力が低下したり、感情のコントロールが出来なくなったり、他人と協調できなくなったりします。少しでも可能性がある場合は、お早めにご相談なさることをお勧めします。
詳しくは、「高次脳機能障害について」のページへ

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